WORKS
設備トラブルの診断手順を、AIナレッジとして誰でも参照できる形に
設備停止時の原因特定と復旧対応は、ベテランの経験と勘に頼るしかありませんでした。蓄積された報告書からAIでナレッジを構造化し、対応手順をAIシステムへの問いかけで参照できる状態へと変えています。現在は現場での試運転を進めています。
- 業界
- 製造業
- 企業規模
- 従業員1,000名以上
- 対象部門
- 保全(設備保全)
- 支援期間
- 6ヶ月
- 主な技術
- AIによるFTA(故障の木解析)生成/ナレッジ構造化/社内チャットツール連携
OVERVIEW
プロジェクト概要
製造業の企業の、設備保全部門における取り組みです。主要な生産設備を対象に、設備が停止した際の原因特定と復旧対応について、ベテラン担当者に依存していた知識をナレッジ化し、経験の浅い担当者でも対応できる状態を目指しています。
CHALLENGE
課題
以前は、設備が停止すると、ベテランがその経験と勘で原因を突き止めて対処していました。対応方法が複雑なため、ベテランが不在の場面では若手担当者は手が出せない状態でした。
過去のトラブル対応報告書は長年にわたって蓄積されていたものの、記録されているのは最終的な原因と対処のみで、そこに至るまでの診断プロセスは書かれていませんでした。ベテランの高齢化と退職リスクが顕在化する一方、暗黙知を体系的に引き出して後継者に渡す仕組みも、そのための時間も現場にはありませんでした。
APPROACH
支援内容
蓄積されていた報告書をAIで解析し、FTA(故障の木解析:故障事象を頂点に、その要因を樹形図状に分解する手法)図の叩きを自動生成しました。この仮ナレッジを熟練者に確認・添削してもらうことで、報告書には書かれていなかった確認方法や判断基準といった暗黙知を、最小限の工数で引き出して構造化しています。
- 01ナレッジの自動生成過去の報告書からFTA図の叩きをAIで自動生成し、熟練者の確認・添削を経て精緻化します。
- 02対話形式での参照精緻化したナレッジをAI用の参照データとして整備し、社内で利用しているチャットツールから問いかけられる形に接続しました。
- 03現場負担を増やさない設計担当者が設備の停止状況を入力すると、ナレッジに基づいて確認すべき箇所や対処手順を対話形式で案内します。
CHANGE
業務の変化
| 項目 | 従来 | 現在 |
|---|---|---|
| 診断の手がかり | ベテランに直接尋ねるしかなかった | AIシステムへの問いかけで参照できる |
| 過去の報告書 | 最終的な原因と対処のみが記録され、診断プロセスは残っていなかった | FTAとしてナレッジ構造化されている |
OUTLOOK
今後の展望
現在は現場での試運転を進めています。ベテランに集中していた故障対応の負荷を分散させ、その時間を計画保全などの未然防止・再発防止に振り向けられる状態を目指しています。
